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福島原発の問題は、これからが本番....

 以下
 3月末から9月2日まで、内閣官房参与として原発事故対応に尽力された
 田坂広志さんの10月14日の講演内容です。

田坂広志さんの日本記者クラブでの講演
永井孝尚のMM21 2011/10/22


PDF資料
http://www.jnpc.or.jp/files/2011/10/7417ff8622ed3f5b9f959a6b8108b77d.pdf

 『最大のリスクは、「根拠のない楽観的空気」である』

 福島第一原発事故で最も危険だったのは、
 マスコミが競って状況を報じた稼働中の1号炉~3号炉ではなく、
 停止中の4号炉


 冷温停止は火事が鎮火したというだけのこと
 火事でも、日を消し止めただけでは終わらない。
 大変なのはその後の処理です。

第一は、放射性廃棄物の最終処分の問題です。
 放射性廃棄物を、最終的にどこに持って行って処分するのか?
第二は、廃炉の問題です。
 原子炉を解体し、廃棄物を撤去することは、現在の技術では極めて難しく、
 その計画立案と技術開発を進めるだけで、そもそも数十年はかかる。
 更に廃炉が実現できたときには、取り出した膨大な高レベル放射性廃棄物の
 「中間貯蔵」と「最終処分」の問題が待ち受けています。
第三は、環境中に広がった放射能の人体への長期的影響の問題です。
 人体が長期にわたり低レベルの放射能で内部被曝や外部被曝したとき、
 将来、どのような影響があるかについては、
 未だ明確な医学的知見は定まっていません。
 政府は、医学的影響だけではなく、心理的影響も考慮しなければならない。


 事故が収束に向かって原発の安全性を高め、
 速やかに再稼働するという楽観的空気があることを警告したい。
 それこそが、問題の真の解決を妨げる。

 真の問題というのは
 「原子力行政の徹底的な改革です。」


 私がこの分野の専門家となった70年代初頭は
 スリーマイル事故も、チェルノブイリ事故もありませんでした。
 そこには原子力に対する社会の期待がありました。
 私は放射性廃棄物」を研究テーマとして選びました。
 それは原子力エネルギー利用の最後のネックだったからです。
 絶対に安全な原発が開発されれば良いというものではありません。
 トイレなきマンションと言われ、
 放射性廃棄物の「安全な最終処分」の方法を確立しないかぎり、
 問題は解決しません。

 その中でも高レベル放射性廃棄物の最終処分は特に重要です。
 放射性廃棄物の最終処分は10万年の問題です。
 映画「10万年の安全」
 これは「パブリック・アクセプタンス(社会受容)」の問題です。
 国民がそれを納得するか否か 受け入れるか否か
 技術的問題ではなく社会受容の問題である理由は
 10万年というタイムスパンの「未来予測に限界」があるから
 その負担とリスクを「を後世に残すという「世代間倫理の問題」がある。

 この問題に国民の判断を仰ぎ納得を得るために必要なこと
 それは政府に対する「信頼」
 それは「安全」「安心」よりも重要なこと

 私は原子力施設のきわめてあんぜんな設計、建設稼働を通じて
 国民の「信頼」を得て、それを根拠に
 高レベル放射性廃棄物の最終処分は可能だと考えて居ました。
 福島の事故が起きるまでは



 我々は、「パンドラの箱」を開けてしまった。
 これまで、あまり明確に議論することなく、密やかに箱に封じておいた諸問題。
 その「パンドラの箱」が、この事故を機に、開いてしまったのです。
 そして、閉じ込めていた幾つもの疑問が、表に飛び出してきた。

第一は、「原子力発電所の安全性」への疑問です。
 ここで言う「安全性」とは、単なる「技術的安全性」の問題だけではありません。
 実は「人的・組織的・制度的・文化的安全性」こそが、
 これから厳しく問われるようになります。
 安全審査において、経済性への配慮で安全性が軽視されていないか、
 といった国民の疑問に対して、答えなければなりません。
 そのためには、産業界からの独立性を重視した原子力安全庁の設立など、
 適切な組織改革や人材育成が求められます。

第二は、「使用済み燃料の長期保管」への疑問です。
 今回、使用済み燃料貯蔵プールというものが、
 想像を絶するほどの最大のリスクであることを、我々は教えられました。
 全国の使用済み燃料貯蔵プールの安全性が、
 改めて問われ始めるでしょう。
 各原発サイトの貯蔵プールの容量が満杯に近づいているという問題も、
 強い懸念とともに指摘され始めるでしょう。

第三は、「核燃料サイクルの実現性」への疑問です。
 核燃料サイクルの要である高速増殖炉や再処理工場は、
 あたかも、砂漠で遠くに見えるオアシスに近づくと、また遠ざかっていく
 「ミラージュ(蜃気楼)計画」と揶揄されるものとなっています。
 こうした計画を、現実的な視点から見直さなければなりません。

第四は、「放射性廃棄物の最終処分」への疑問です。
 核燃料サイクルのアキレス腱は、高レベル放射性廃棄物の最終処分。
 これを実現しないかぎり、原子力は「トイレなきマンション」と言われ続ける。
 福島原発事故によって、この問題は「目の前の現実」の問題となったのです。
 炉心溶融を起こした原子炉は、高レベル廃棄物そのものです。
 さらに、汚染水処理や廃炉、土壌除染などに伴って、
 膨大な放射性廃棄物の中間貯蔵と最終処分をどうするのか、
 決めていかなければなりません。

第五は、「環境中放射能の長期的影響」への疑問です。
 低濃度であっても、広域の環境中に放出された放射性物質の人体に与える
 長期的影響については、いまだ明確な医学的知見が確立されていません。
 そのため、地域住民の健康と安全を最優先に考えるならば、
 除染作業目標や土地利用禁止などは、最も厳しい仮定に基づいて
 実施せざるを得なくなります。

第六は、「社会心理的な影響」への疑問です。
 こうした問題から生じる社会不安や風評被害、その対策費などは、
 すべて社会的費用、すなわち、国民負担になっていきます。

第七は、「原子力発電の安価性」への疑問です。
 以上述べてきた安全対策費用、核燃料サイクル費用、廃棄物処分費用、
 社会的費用などを考慮に入れたとき、
 原子力とは、本当に安価なエネルギーなのか。
 その疑問が突きつけられています。


 国民の信頼を失った日本の原子力行政
 野田新政権が答えるべき「7つの疑問」
――田坂広志・元内閣官房参与/多摩大学大学院教授インタビュー
週刊ダイヤモンド特別レポート 2011年9月16日



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テーマ : 放射能汚染
ジャンル : 心と身体

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 世に巣喰う(金融,医療,エネルギー等の)利権を排除し、メディアによる染脳から脱却し、オルタナティブな社会の実現を目指しています。
 キーワード、国民配当(ベーシックインカム)、千島学説、地球環境蘇生運動 

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